書く癒し

幼い頃に置き去りにしたままの「小さな私」を癒し、自らを育て直すための自己観察記録

支配者と弱者からの景色と…

支配者たちは無意識に、そして、常に何かを渇望し求め続けている。

彼らは人よりももっともっと上に立ち、そして誰よりも強くありたいという欲望を止められない。

そんな彼らの世界には、なくてはならない存在がいた。

それは「支配され、支配者に従う弱い人間」という役者。

そのために、彼らは血眼で自分よりも弱いキャラクターを見定め、探し続ける。

彼らの瞳の奥を覗いてみると、ギラギラとした眼差しで生贄を探すように、弱者を狙っている。

なぜなら、彼らのシナリオの中に弱者が存在しないということは、即ち彼ら自身が消滅してしまうことだったからだ。

それは、彼らにとっての敗北であり、決定的な「死」。

その最も恐ろしいシナリオから逃れるために、がむしゃらにもっともっともっと…と走り続ける。

そして、この心の渇きを潤そうと、遮二無二「弱者」をつかまえようとしている姿が見える。

それは、ある時は、彼らが基準とした「下」と定める「弱い人間」だった。

また、ある時は、彼らにひれ伏し、彼らが自由に操り、いう通りにするための人間だった。

あるいは、彼らを崇め、尊敬し、感謝をしてくれる人たち。

そう、彼らは彼らが創り出した死から逃れるために、誰彼構わず捕まえる。

周りを見渡せばそんな関係はあちらこちらに蔓延していた。

『日本人じゃないというだけの理由で、いじめる人間と、それに黙って従う人間関係』

『身体や言葉の暴力、親の権力を利用し、子供を従わせる親子関係』

『親という権力を使い、子供を保険と見なし、子供のお金と時間は自分のものと言わんばかりに使い、それを何とも思ってない親と、これはそんなもんだと自分の人生を諦め、自ら生贄として自分を差し出す親子関係』

『親孝行娘という仮面を付け、両親を思いのまま弱者として仕立て上げ、コントロールする親子関係』

『親が反対するからと何もできないと信じ込み、コントロールされることを選んだ子供』

『自分よりも年齢が低いという理由で、人を従わせようとする社会』

『おとなしく何も言わない人を弱者と見くびり、いじめを繰り返す子供たち』

『成績、旦那が務める会社、学歴、どんな家に住んでる、社会的評価…形ある比較でランク付けし、一喜一憂するママ友コミュニティ』

『男という理由だけで、女の前で偉そうにふんぞり返る人間』

『おれはお金を稼いでいるのだ!と威張り、お金を生まない女性や子供を軽んじ、下に見ることで優越感に浸り、実のところその弱者を手放せずないのは支配欲に取り憑かれた男の方であることにまるで分かっていない愚かな人間』

『妊娠した人間は使えないと、水面下で排除しようとする会社』

『上司という名目で、部下をこき使い、こき下ろし、成果を平気で盗む人間と、おべっかを使い続け気に入られようとする部下の関係』

『先進国という傘の下で、後進国と言われる人を軽蔑した目で見る人』

『肌の色や見た目で上下関係を創り出す世界』

『人と違うことは悪と見なし、徹底的に締め出す社会』

支配者の世界は、私の眼の前で、こんなさまざまな形をしながら、代わる代わる駆け抜けていった。

そして、ある時は私もまた、弱者になり、そして支配者でもあった。

もっともっともっともっと…。

「弱者」をどんどんと引きずり込み、どんどんと深みに嵌る泥沼ゲーム。

彼らは勝つためには手段を選ばなかった。

ある時は、彼らは金やモノで人を釣り甘い言葉でひっそりと近寄る。

またある時は、彼らは「弱者」の目の前で「いい人」を装い、最終的には「私が上・あなたは下」という比較対象として支配者の世界に無理やり引きずり込む。

彼らはそんな方法でしか自分の存在を確かめる術を知らなかった。

しかし、それは掴めばまるで雲のように一瞬でなくなる幻。

彼らは完全にその幻に取り憑かれていた。

そして、利益という餌を与え、人が寄ってくる方法を次々と仕掛ける。

そのうち、どんどんとこのゲームに嵌っていくのは、支配者と弱者。

彼らはもう弱者が手放せない。

弱者もまた支配者を手放せなかった。

支配者から仕掛けたゲームは、弱者は支配者にエネルギーをどんどんと明け渡し空っぽになり、また、支配者はその心地よくて、でももっと空っぽになるその世界から抜け出せなくなる共依存ゲーム。

彼らはいつしか一体となってしまい、完全にこのゲームという夢に嵌まり込む。

そんな支配者の世界は、遠目には、素晴らしいモノを身にまとい、たくさんのお金があって、たくさんのモノで埋め尽くし、たくさんの食べ物を食べ、あらゆる権力を手に入れ、あらゆる人からいい人を装い感謝され、周りにたくさんの人がひれ伏し、称賛し、ギラギラと怪しい光を放つ。

しかし、その裏側では、いつまで経っても満たさない何かに怯えている…。

このゲームを続ければ続けるほど、その弱者から得たエネルギーで、むしろ、より強い欲望で心と身体が蝕まれる。

そして、空虚さだけが増幅する。

彼らは、ずっとその光の裏で何かに苦しみ続けている。

でも、この止められないと信じているこのゲームを続けるため、また、その苦しみをかき消すため、さらにもっと人を従わせ続ける終わりのない蟻地獄の道へと突き進む。

支配者と弱者は実のところ、いつも心の片隅ではこう同じように思っている。

彼らはいつもイライラしている。

彼らはいつもムシャクシャしている。

彼らはいつも腹を立てている。

彼らはいつも不満を持っている。

支配者は飢えた心を満たせずにいる闇を抱えた人たち。

弱者もまた、自分に自信が持てず、自分を肯定できず、その煌びやかな光を浴びたくて支配者にしがみつき、そしてつかの間の安心しようという飢えた人たち。

その光景は、外からは一見、煌びやかに見える美しい景色。

しかし、その頂上で座っている支配者と、その脇で必死にしがみついている弱者からの景色…。

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それはまるで、底が見えぬ暗黒のブラックホール。

その光景に支配者も弱者も同じように立ち尽くし、怯え、恐怖に震えながら小さく丸まっている人たちがそこにあった。

そうだった。

それは、よく見ていくと、支配者も弱者も驚くほどに同じエネルギーをまとっていたのだった。

それは、自信も、自尊心も、自己肯定感も、自分の存在価値を持てずに、恐怖に怯えるエネルギー…。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして…。

私はこのゲームの深い眠りから目を醒ましつつある。

それは、少しずつ癒されてきた小さな私がエネルギーを取り戻し、優しく手を差し伸べてくれていた。

私が始めたゲームは私の手で終わらせる必要があった。

このゲームを強制終了させる方法を、小さな私は夢の中で何度も囁き続けてくれていた。

「このゲームにもうエネルギーを与えてはダメ。だから、このゲームの役割から早く離れて、このゲームで手に入れたものや仮面を全部全部、脱ぎ捨てればいいんだよ。おねーちゃん、早く起きて!!!」

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すっかり目が醒めた私は、過去の色んなものからエスケープし、清々しいほどになんでもない人に新しく生まれ変わっていた。